― 楽天市場の「セマンティック検索」を正しく理解する ―
楽天市場で商品を運営していると、
「このキーワードで検索したのに、なぜ関係のない商品が表示されるのか?」
と疑問に感じる場面は少なくありません。
特に、新商品を投入した直後や、横展開商品を追加したタイミングでこの現象が起きると、
「ジャンルIDも違うのに、なぜ?」
「商品名も違うのに、なぜ既存商品が出てくる?」
と不安になる店舗様も多いかと思います。
結論から申し上げると、
現在の楽天市場検索は、単純なキーワード一致では動いていません。
楽天市場の検索は「意味」を理解する検索に進化している
楽天市場では、2024年より段階的に
「セマンティック検索」 が本格導入されています。
セマンティック検索とは、
検索語そのものではなく、
「検索した人は何を探しているのか」
という“意味・意図”を理解し、検索結果を出す仕組みです。
そのため、
- 商品名に完全一致していない
- ジャンルIDが異なっている
- キーワードが説明文に含まれていない
このような条件であっても、
ユーザーにとって関連性が高いと判断された商品は表示されます。
なぜ「関係のない商品」が出てくるのか
例えば、補正下着を販売している店舗で、新たな横展開商品を登録した場合。
新商品の名称で検索したにも関わらず、
- 既存の補正下着
- 別型番の商品
- 同素材・同用途の商品
が検索結果に混ざるケースがあります。
これは楽天側の検索ロジックが、
- 商品名
- 商品説明文
- カテゴリ情報
- 過去の購入・閲覧データ
- 同時購入・回遊データ
などを総合的に見て、
「この商品も、探している意図に近いのでは?」
と判断しているためです。
店舗側で意図していなくても、
“関連性がある”とAIが判断すれば表示される
それが現在の楽天検索です。
ショップ内の回遊・同時購入は影響するのか
よくあるご質問として、
「ショップ内での回遊や同時購入が多いと、検索結果に出やすくなりますか?」
という点があります。
これについては、楽天から明確に
「影響する」「しない」と断言されているわけではありません。
しかし、実務的な視点で見ると、
- 同じユーザーが一緒に見ている商品
- 同時に購入されやすい商品
- 近い用途・属性の商品
これらが「関連性判断」の材料になっている可能性は、十分に考えられます。
つまり、
ショップ内での購買・回遊データが蓄積されるほど、検索上の紐づきも強くなる
という見方は、実運用上、決して的外れではありません。
「完全一致で検索」を使うとどうなるか
楽天市場の検索結果画面には、
「完全一致で検索」 という切り替え機能があります。
これをONにすると、
- 検索キーワードを含む商品名・説明文
- 完全一致したテキスト
のみが検索対象になります。
そのため、
「この商品名で検索した時に、他の商品を出したくない」
という場合は、完全一致検索を使うことで挙動を確認できます。
ただし、これはユーザー側の操作であり、
店舗側で制御できるものではない点は注意が必要です。
楽天コンサルタントとしての実務的アドバイス
ここで重要なのは、
「関係のない商品が出る=悪」ではない
という視点です。
セマンティック検索は本来、
- ユーザーが迷わず商品に辿り着ける
- 類似ニーズの商品も比較できる
- 購入率を高める
ための仕組みです。
無理に検索結果を“絞ろう”として、
- 商品説明文を削る
- キーワードを極端に減らす
- 情報量を落とす
といった対策を取ると、
SEO・転換率の両方を落とすリスクがあります。
重要なのは、
- 商品ごとの役割を明確にする
- 商品名・説明文で「違い」を言語化する
- どの商品を主軸で売りたいのかを整理する
という、設計の考え方です。
まとめ:検索に振り回されず、検索を理解する
楽天市場の検索は、
「ジャンルID」や「キーワード」だけで制御できる世界ではなくなっています。
だからこそ、
- なぜ表示されているのか
- どういう意図で紐づいているのか
を理解したうえで、
検索に合わせるのではなく、検索を味方につける運営
を行うことが、これからの店舗運営では重要になります。
参考元(公式情報)
- 【店舗内サーチ】「セマンティック検索」および「完全一致で検索」機能導入のお知らせ
https://info.rms.rakuten.co.jp/rms/announcements/4d7336c1-1eb8-46f0-a4c6-c3c42fa85a64


