楽天市場で「選べるセット商品」を設計する際、
多くのEC担当者が直面するのが、
・複数グループからの選択
・選択数の制御
・同一商品の重複禁止
この3つをどう実現するかという問題です。
結論から言うと、楽天の仕様上、
この3つを完全に同時実現することはできません。
ただし、売上を最大化する現実的な設計は存在します。
その具体策を解説します。
■今回のセット構成(設計例)
まず前提となる商品構成です。
【Aグループ(3つ選択)】
・鮭
・ツナマヨネーズ
・明太子バター
・塩むすび
・昆布
【Bグループ(3つ選択)】
・マグロユッケ
・サーモンマヨ
・野沢菜
・卵焼き
・梅
・ベーコン
【Cグループ(3つ選択)】
・スパム
・ソーセージ
・山菜
・牛丼風
・カレー風味
・チャーハン
・エビきのこ
・ピラフ
【Dグループ(1つ選択)】
・炊き込み
・塩玄米
・雑穀米
・五穀米
→ 合計「3+3+3+1=10個選択」
→ どの組み合わせでも一律価格
■楽天の仕様的な制約(重要)
楽天の商品オプションには、以下の制約があります。
・選択数の上限を制御できない(チェックボックス)
・重複選択を防げない(プルダウン)
つまり、
「3つ選ばせる」か「重複を防ぐ」かのどちらかしか実現できません。
ここを理解せずに設計すると、
運用崩壊 or クレーム増加につながります。
■最適解①:チェックボックス運用(推奨)
実務的に最もバランスが良いのはこの方法です。
▼設定方法
・各グループをチェックボックスで作成
・選択肢に上記のおにぎり具材を設定
▼この方法の本質
・同じ具材の重複は防げる
・ユーザーは直感的に選べる
▼デメリット
・3つ以上選べてしまう
■実務でのカバー方法(ここが重要)
システムで制御できない部分は、運用で補完します。
具体的には、
・「※各グループ3つ選択してください」と明記
・商品画像内にも同様の注意書きを入れる
・注文後に選択内容をチェック
・誤選択時は連絡して修正
この運用は、実際に多くの楽天上位店舗が採用しています。
■最適解②:プルダウン(非推奨だが用途あり)
▼設定方法
・A-1、A-2、A-3のように分割
▼メリット
・必ず3つ選択させることができる
▼デメリット
・同じ具材を3回選べてしまう
👉 ギフト系など「形式重視」の場合のみ検討
■なぜ“完璧な制御”を目指してはいけないのか
楽天運用で最も重要なのは、
「制御精度」ではなく「購入率(CVR)」です。
例えば、
・選択が難しい → 離脱
・ルールが複雑 → カゴ落ち
この影響の方がはるかに大きいです。
■売れるセット商品の設計ポイント
ここからが本質です。
① 人気具材を各グループに分散
→ 鮭・ツナマヨ・サーモンなどは必ず配置
② 選びやすさを優先
→ 選択肢が多すぎると迷いが発生
③ 「おすすめ」を明示
→ 例:人気No.1、店長おすすめ
④ 直感的に理解できる構成
→ 見た瞬間に「選べそう」と思わせる
■さらに売上を伸ばす改善施策
・「組み合わせ例」を商品ページに掲載
・ランキング形式で見せる
・写真で具材を可視化
・選択導線を上部に配置
👉 楽天では「視覚設計」がCVRを大きく左右します
■まとめ
・楽天では選択数制御+重複禁止は同時実現不可
・チェックボックス運用が最適解
・不足部分は運用で補う
・最優先は「選びやすさ」と「CVR」
■EC担当者への結論
この手の設計で成果を出す担当者は、
共通して以下の思考を持っています。
「システムに合わせる」のではなく
「売れる形に最適化する」
楽天は自由度が低い分、
設計力と運用力で差が出るプラットフォームです。
完璧な仕様を目指すのではなく、
“売れる不完全さ”を設計することが最適解です。


